姥捨て野

「風の郷」とも言われている「遠野」
そこに、蓮台野と書いて「デンデラノ」と呼ばれている場所がある
そこはかつて姥捨て野とも言われていた場所

何故か、見知った場所でも
自分の好きな気候の場所でもないのに
いつの間にか自分の中に巣食っている場所、地名がある
そのひとつが「遠野」
寒いところは苦手なのに

「デンデラノ」の話
そこは年老いた人が、口減らしのために
そこに集って暮らしていたといわれている場所

姥捨て山のこととかを
人非人のようにいう人のことは
その時点でなるほどなあと距離を置く

幼子を口減らしのために殺したり
双子が生まれたら不吉だとひとりは葬ったり
生きてくために子供を売ったりと
してきた歴史に目を瞑って
耳障りのいいことがらだけを
見聞きして生きていくことは
とても健やかで清らかであろう
人道主義を振りかざすことほど
超絶簡単でいい人気分を味わえ
ごくごく単純明快しかりの人たちと
甘い傷をなめ合えることだろう

それがいいといっているわけではなく
そうしないと生きていけなかったという事実を
受け止めること
現代だってきっとそう
そして、それよりも悪夢のような事件がたくさん起こってる

年老いた人たちが未来に席を譲る
そうともとれる行為と行動
できればそうならないほうがいいけれども
極限の状態になったら
我が身のことを考えるのではなく
引き際をわきまえる
その姿勢
そんな状態に自分がなったら
そんな冷静に行動対処できないだろうけれども
もし仮にそうなったらと
いつでも最悪な状態のことを視野にいれておくこと
死を意識していきること
そこが定まると
生きる姿勢が変わってくる

遠い野と書いて「遠野」
古くから語り部たちの民話が数多く残る地
ちょっと行くことができるかもしれないので
遠野に行ったら行ってみようと思う




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