名前由来、満月願い
SARA SOJYUという名前は
必要に迫られて
何にしようかなとなったときに
降って湧いてきた
後付けのようになるけれども
どうありたいかと
問われるとき
どんな人も
誰でもが
気軽にふらっと立ち寄れる
宿り木みたいな存在に
なりたいなと思って
というようなことを口にする
そんなとき
無意識に思っていた気持ちが
ふっと湧いてきて
名がついたんだなって思う
というのは嘘のほんとで
その無意識の記憶の
その前があって
このセリフを
わたしに口にしていた人がいた
その頃のわたしは
その人が何を言っているのか
今よりも
自分のことばかりすぎて
自分のことで手一杯すぎた
わたしには
ちっともわからなくて
そうなの
と、気のない返事や
適当な返しをしていたけれども
ようやく
わたしは
その人に、追いつく
あの頃のわたしは
その人が口にしていた
「宿り木、止まり木のような
存在になりたい、大樹になりたい」
という言葉を
ことばとしてしか認識できず
わかろうとすることもしていなく
その人の口からこぼれでる言葉は
いつも受け取られることなく
通り過ぎていっていた
その虚無感と虚しさを
想像できるようになった今
その人がことあるごとに
口にしていたセリフを
さも自分のことのように
口にしていることに気がつくたびに
嫌気がさす
その人が
今どこで何をして
どうしているのかは
まったくもって知らないけれども
人としてあることの
いろはを教えてくれた
その人の願いが叶っていますようにと
どうか安らかで
健やかな日々を過ごしていますようにと
せめてもの思いで
満月の夜、願う
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