数と人と間 人間

SFの作品を読んでいてひっかかったところのひとつに
食べているものがあって
そこでは野菜や植物は栽培されているようだけれども
肉や魚は、合成のもの、味食感見た目等は本物みたいだけれども
本物は一切含まれていないものを食べていた。

その小説を読んでいる時に
冷蔵庫を開けると
当たり前のように、ハムとか練りものとかが
常備されていて、これが進むとあの世界になるのかと。

その世界では動物愛護とか自然保護とかの結果から
そうなっているように見せかけつつ
国単位で経済繁栄を目指して
ある研究をいろんな企業に進めさせたけれども
それで世界をとれず、各企業に損失だけをもたらしたツケを
払う結果として、遺伝子やテクノロジー、といった分野で
食品を作らせることに成功させて
表だっては動物保護とかに見せかけておいて
経済補てんのために、という、まあよくあるからくり

現在の作家が書いているっていう限界はあるだろうけれども
同じようなからくりが繰り返されているから
まあ、同じようなことが近い未来に起こっても
なんの不思議はないし
加工食品は今やかかせない食品になっているのも事実で
昔の人類にとったら、何を食べているのだ!
と、衝撃を受けるようなことも
今のわたしたちにとったら、加工食品なんて
生まれたときからあるし、食品としか見えてないから
そんな風に、いつの間にか、違和感なく
肉が一切使われていない肉
とか、普通に流通するんだろう。

そこでは、健康に害があるかどうかの検証が
まだとれていないため
徹底的な国民の健康管理がされているのだけれども
この健康管理は、数値化して行われる。

管理するには数値化して、統計をとって分類するから
「数」というものは、ものごとをわかりやすくするツールとしては
最適なのだろうけれども限界はあって
そもそも1と2の間に何もないということはなくて
その間にも無数のものがあって
それにはきりがなくて
きりがないものをきりがあるように見せかけている
幻想を作りだしているものに過ぎない。

わたしたちが理解できるように
共通認識できるように作りだしたツール。

その前提でものごとを進めたほうがいいし
その前提をまずは教えないとなのではないのか
とは、よく思う。

数字や数値化、それこそ言葉だって
伝達、意思疎通ツールであって
それを習得することは大切。
ただ、その前の前提がないとそこに弄ばれる。

話しがそれまくっているけれども
この小説を読んでいて
人を管理するときの数値化の話
しかし1と2の間にはなにもないわけではない
といったところを読みながら
ああ、これって「人」と「人間」の違いを表しているみたいだ
って感じていた。

普段、気にせずに「人」と「人間」という単語を使っているけれども
「人」と「間」を組み合わせるってすごいなって
数と数の間のことを考えると、改めて思う。

「人」というのは個人の表現で使われる言葉であるらしく
「人間」というのは社会的な存在を表すときに使うって。
「間」という感じのもつ要素を考えると、そうだなあっと。


0コメント

  • 1000 / 1000